Androidのユーザー補助機能メニュー(Accessibility Menu)は、Android 9以降から利用できるようになっていますが、非常に利便性が高い機能にもかかわらず、初期状態では利用できるようになっていません。
スクリーンショットを撮ったり、電源メニューを表示して再起動や電源オフができたり、画面をオフにしてロックを掛けることが簡単にできます。
目次
1.「ユーザー補助機能メニュー」とは
片手操作が難しい場合や、物理ボタンの使用が困難な場合に、画面上のタッチ操作で主要な機能を呼び出せるようになります。

「ユーザー補助機能メニュー」からできること
・「アシスタント」:Geminiを起動する
・「ユーザー補助機能の設定」:【ユーザー補助】設定画面を表示する
・「電源」:電源メニューを表示 ⇒ 再起動や電源オフができる
・「音量を下げる」・「音量を上げる」:メディアの音量を調整する
・「最近使ったアプリ」:【最近使ったアプリ画面】を開く
・「明るさを下げる」・「明るさを上げる」:輝度を変更する
・「画面をロック」:端末を画面をオフにして画面ロックする
・「クイック設定」:【クイック設定パネル】を開く
・「通知」:【通知シェード】を開く
・「スクリーンショット」:スクリーンショットを撮影する
※残念ながら、メニューの並べ替えや追加/削除といったカスタマイズはできません。
2.「ユーザー補助機能メニュー」を利用できるようにする
【設定】>【ユーザー補助】>【ユーザー補助機能メニュー】>「ユーザー補助機能メニューのショートカット」のトグルを右にスライドして有効にします。

3.「ユーザー補助機能メニュー」にアクセスする方法
「ユーザー補助機能メニュー」は、どの画面からもアクセスできますが、そのアクセス方法は、いろいろと用意されています。採用しているナビゲーションモードによって違いがあったり、それらに左右されない方法もあります。
それぞれの環境に合わせて、アクセス方法を設定してみてください。
1)ナビゲーションモード > 3ボタンナビゲーション の場合
【設定】>【ユーザー補助】>【ユーザー補助機能のショートカット】>【ユーザー補助機能ボタン】>【場所】をタップします。

ここから、ボタンをどこに表示するか選択します。
ナビゲーションバー
「ナビゲーションバー」を選択すると、ナビゲーションバーの一番右に「ユーザー補助機能ボタン」が表示されます。このボタンをタップすると、「ユーザー補助機能メニュー」にアクセスできます。

他のアプリの上にフローティング
「他のアプリの上にフローティング」を選択すると、画面にフローティングボタンが表示されます。このボタンをタップすると、「ユーザー補助機能メニュー」にアクセスできます。

そのほかの方法:音量ボタンの「大」「小」を同時に長押し
【設定】>【ユーザー補助】>【ユーザー補助機能メニュー】>「ユーザー補助機能メニューのショートカット」をタップすると、ユーザー補助機能メニューにアクセスする他の方法を選択できます。

「音量ボタン」を選択すると、音量ボタンの「大」「小」を同時に長押ししたときに、ユーザー補助機能メニューにアクセスできます。
2)ナビゲーションモード > ジェスチャーナビゲーション の場合
【設定】>【ユーザー補助】>【ユーザー補助機能のショートカット】をタップすると、フローティングボタンが表示されます。

そのほかの方法
【設定】>【ユーザー補助】>【ユーザー補助機能メニュー】>「ユーザー補助機能メニューのショートカット」をタップすると、ユーザー補助機能メニューにアクセスする他の方法を選択できます。
・2本指で画面の下部から上にスワイプする方法
・音量ボタンの「大」「小」を同時に長押しする方法

3)まとめ
3ボタンナビゲーション | ジェスチャーナビゲーション | |
ナビゲーションモード個別 | ナビゲーションバーのボタンをタップする | 2本指で画面の下部から上にスワイプする |
ナビゲーションモードで共通 | フローティングボタンをタップする | |
音量ボタンの「大」「小」を同時に長押しする |
4.フローティングボタンのカスタマイズ
フローティングボタンは、その大きさ(「小」「大」)と使用していないときのボタンの透明度をカスタマイズできます。

5.「ユーザー補助機能のショートカット」からできる他の機能
「ユーザー補助機能メニュー」は、「ユーザー補助機能」のショートカットの中のひとつの機能にすぎません。
他の機能のショートカットが有効になっていないときに、ボタンをタップすると「ユーザー補助機能メニュー」がダイレクトに表示されます。
「ユーザー補助機能」のショートカットが利用できる機能は、
・TalkBack・色補正・色反転・拡大・選択して読み上げ・Voice Access・スイッチアクセス・音声文字変換・音声増幅・音検知通知・補聴器・さらに輝度を下げる・片手モード
になります。
複数のショートカットが有効になっているときは、それらの機能を選択することになります。
フローティングボタンの場合
フローティングボタンの場合は、複数のボタンが同時に表示されるので、利用したい機能のボタンをタップします。

フローティングボタン以外の場合
パネルに複数のショートカットが表示されるので、利用したい機能のボタンをタップします。次回からは、選択した機能がダイレクトに利用できます。

選択し直すときは、固定ボタンの場合は「長押し」、2本指スワイプの場合は「スワイプ後ホールド」で再びすべてのショートカットが表示されるので、利用したい機能のボタンをタップします。